幼児期から取り組みたい食育のひとつに、食事のマナーを身につけることが挙げられます。食事マナーは教えたからといってすぐに実践できるわけではなく、毎日の習慣が積み重なることで正しいマナーとして身についていきます。幼児食を始めたころから、家庭の食卓から少しずつ正しい食事マナーを教えていきましょう。

いただきます、ごちそうさまのあいさつから

日本では食事をいただく前と食べ終わった後に、「いただきます」と「ごちそうさま」のあいさつをすることがマナーとされています。食事のあいさつは離乳食期から少しずつ始めていきたい取り組みです。初めのうちは手を合わせるところから始め、幼児食に切り替わる1歳半ごろになると単語が少しずつ増えていきます。たどたどしい言葉でもいいので、「いただきます」と言えるようになっていくことが理想です。「ごちそうさま」も同じです。お腹がいっぱいになりもうおしまい、となったら「ごちそうさま」が言えるように教えてあげましょう。

食事に集中できるようにしよう

幼いうちは、食事よりも興味を引くものがあれば食事の途中でも遊びに走ってしまいます。食事の時間に席を立ってしまい、なかなか食事が進まないということも珍しくありません。「ちゃんと座って食べようね」という声掛けをすることは大切ですが、「きちんとしつけをしなければ」という気持ちから口うるさく注意することは好ましくありません。食事中に席を立たせないようにするには、食事に集中できるように周りの環境を整えることが大切です。食事の前におもちゃを片づける、食事中はテレビをつけないなどの配慮が必要です。

大人が見本になって楽しい食事を

食事のマナーの見本になるのは、子供にとって一番身近な親です。一緒に食事を摂る親がきちんとした姿勢で食事を摂らないと、それが見本となり当たり前となっていきます。肘をついたりお茶碗を持たずに食べたり、普段何気なく行っていることがマナー違反であることも少なくありません。子供に見せても恥ずかしくない姿勢で食事を摂ることが大切です。だからといって物静かに黙々と食事をしては、子供にとって食事の時間が楽しいものとは思えなくなってしまうかもしれません。大人が食事のマナーの見本にならなくてはいけませんが、何より大人が楽しく食事を摂る姿を見せることもいいお手本となります。家族と「おいしいね」などと会話を楽しみながら摂る食事は、子供の心を育てることにつながります。

焦らず少しずつステップアップを

先にも紹介したとおり、食事のマナーは毎日の積み重ねです。少しくらいできなかったとしても、ゆったりと構えて見守ってあげることが大切です。うまくいかないときは、明確に子供に伝えることがポイントです。あいさつができなかったり食器で遊んでしまったりすることもあるでしょう。「ダメだよ」というだけでなく、「いただきますのあいさつをしてから食べようね」や「お皿で遊ぶと割れてけがをするかもしれないよ」と具体的にしてほしいことややめてほしいことを話します。同じことを繰り返した時も、根気よく伝え続けることで自然と身についていくはずです。またよくできたときにはたっぷりと褒め、子供のやる気を育てたり大人のうれしそうな顔を見せるといいでしょう。

蒸しパンはいつから食べさせられる?

蒸しパンは子供の幼児食の代表的なおやつです。1日3回の食事に加え、とれなかった栄養をとるおやつに蒸しパンはいかがでしょうか。トッピング次第で栄養抜群で、美味しい補食になります。ふわふわ、ふかふかの食感なので、子供たちにも好評でしょう。

小麦粉を使用するパンはその種類によって食べさせ始められる時期が違います。ベーシックな食パンは離乳食中期である7、8ヶ月ぐらいになりますが、蒸しパンは離乳食後期である9ヶ月からになります。幼児食時期では完全に食べられるので特に注意する必要はありませんが、市販のものを買う場合は原材料等何が含まれているか確認する必要があるでしょう。

幼児食の蒸しパンレシピ

○基本の蒸しパン
まずは基本の蒸しパンのレシピの紹介です。これに野菜をすりおろしていれたり、レーズンをトッピングするなどアレンジの効くレシピになっています。

材料
小麦粉 60g
ベーキングパウダー 小1
牛乳 60g

作り方
ボウルに粉類を入れ、泡立器で混ぜる。
そこへ牛乳をいれ、ヘラで切るように混ぜ合わせる。
生地が滑らかになったらカップに入れる。
鍋に熱湯を鍋底から1〜2センチほど入れ、カップをおいて、蓋をして弱火で蒸す。
10分ほどたち、竹串をさして生地がついてこないようだったらできあがり。
粗熱が取れたらカップから外しできあがり。

○かぼちゃの蒸しパン
かぼちゃをプラスした栄養のある蒸しパンはいかがでしょうか。おやつにぴったりの幼児食になります。

材料
ホットケーキミックス 100g
かぼちゃ お好みで〜80g
牛乳 120ml
砂糖 大1(なくても良い)
サラダ油 大1
卵 1個
スキムミルク 10g

作り方
かぼちゃを柔らかくなるまで茹で、潰しておく。
ホットケーキミックスとかぼちゃ以外の材料をボウルに入れ混ぜ合わせる。
そこへホットケーキミックス、かぼちゃをいれ混ぜる。
生地が滑らかになったら、カップへ生地を流し込む。
鍋に熱湯を鍋底から1〜2センチ程度に入れ、カップを置き、蓋をして中火で蒸す。
10分ほどたったら、竹串をさし、生地がついてこなかったら完成。
粗熱をとってからカップから外す。

○レンジで蒸しパン
レンジでお手軽にできる蒸しパンレシピになります。時間がかからずできるので、急なおやつ等にぴったりです。

材料
ヨーグルト 150g
砂糖 20g
小麦粉 150g
ベーキングパウダー 5g
サラダ油 10g
トッピング用にバナナ、レーズン、りんご等

作り方
ボウルに全材料をいれ、生地が滑らかになるまで混ぜ合わせる。
型に生地を流し込み、お好きなトッピングをのせる。
600Wの電子レンジで4分加熱する。
竹串をさして生地がついてこなかったら完成。
※さらに加熱する場合は1分単位で加熱する。

蒸しパンをふわふわに作るには

蒸しパンを手作りするとき、よく「蒸しパンなのに固くなってしまった!」「ふわふわになっていない」などという失敗談を聞くことがあります。基本的な蒸しパンの材料は小麦粉、牛乳、ベーキングパウダーなのですが、これだけでは少し重くなってしまうことがあるからです。そこで、蒸しパンをふわふわにするコツが以下になります。

○少量の植物性の油をいれる
植物性の油は健康的な油なので、幼児食でも安心してあげられます。この少量の油によってふわふわの食感が生まれます。

○卵白をいれる
メレンゲに代表されるように、卵白には生地を膨らます力があります。

○コーンスターチをいれる
コーンスターチにはかちかちになってしまう原因のグルテンによる粘りを抑える効果があります。そのため、ふんわりとした蒸しパンができるようになります。

○さっくり混ぜる、練らないようにする
必要以上に生地を練ってしまうと生地の中にできた気泡がつぶされ、ふわふわする出来上がりにはなりません。できるだけさっくりとまぜるようにしましょう。

○鍋を使って蒸す方がよい、電子レンジは最終兵器
電子レンジで作るタイプの蒸しパンもありますが、それでは時間がたつと固くなってしまうことが多いです。やはり蒸す方がふっくらと仕上がります。蒸し器がなくてもフライパンや鍋にお湯をはり蓋をして蒸すことができます。