学校給食だと、出されたものはすべて食べるということが基本です。これは食材を無駄にしないことや、食材を作ってくれた人や調理をしてくれた人に対して敬意を示すという意味があります。確かにこういった気持ちを持つことは食事を食べるうえで重要な考えではありますが、幼児期の食育では「残さずすべて食べなさい」というよりも、親が子供が残さず食べられる量を把握することが大切です。今回はなぜ食べられる量を知ることが大切なのかを紹介します。

食べる量は個人差が大きい

子供のころは背の高さや体重などに大きな違いはありませんが、大人になると背の高い人や低い人、体格のいい人や細い人など、体格に個性が表れます。見た目に違いがあるのと同じように、食べられる量も人それぞれです。大人だって体が大きいからとたくさん食べられるわけではありませんし、細いからといって食も細いというわけではありません。子供だって同じです。子供によって食べられる量はその子それぞれで、その子が食べられる量を超えた量を提供して「残さず食べなさい」というのは無理があります。

子供自身に食べられる量を聞いてみよう

いつもは食欲がある子供でも、体調の変化や気温の上昇などによって食欲が一時的に落ちる子供も少なくありません。子供だって「今日はあまり食べたくないな」と思うことがあっても当然です。「いつもはこのくらい食べているんだからちゃんと食べなさい」と無理に進めるのではなく、「今日はどのくらい食べられそう?」と子供自身に食べる量を聞き、自分で決めさせてください。少なめだったとしても「もっと食べられそうならどんどんおかわりしていいからね!」と声をかけることで、食べなきゃいけないという重圧から解放してあげることも大切です。

食べられる量を知るためにワンプレートご飯を

親が子供に教えてあげたいことは、食べられないと言っているのにすべて食べなさいと強要することではなく、食べられる量を知り提供してあげることです。幼児期はまだ自分が食べられる量をはっきりと把握していないことも多く、また食べたいものを食べたいだけ食べるという傾向があります。幼児期の食事はワンプレートで提供することで、食べられる量を少しずつ知ることができるのでおすすめです。大人のおかずをひとつのお皿に少しずつよそって子供に食べさせます。ワンプレートで提供することで、その日にどのくらい食べたかを把握することができますし、何日か続けるとご飯の量やおかずの量など、基本的な量を知ることができます。自分のお皿がピカピカになることで、子供自身にも「全部食べた!」という達成感を味わわせてあげることもできます。

自然と残さず食べる子に育つ

ワンプレートで食事を提供して子供が食べられる量を知ることで、子供は残さず食べているという経験値を積んでいます。毎日自分のプレートをピカピカにすることで食事の楽しさを知り、自然と残さずに食べる子供に育っていきます。「全部食べないとダメ!」など、毎日子供に食べることを強要していると、子供が食事の時間を楽しいと思えなくなってしまいます。幼児期に大切なことは、たくさん食べることよりも楽しく食べることのほうが重要です。食事量が少なくて困っているなら、おやつの時間や量を見直すなど対策をしてみてください。