保存方法が大切!かぶを使った幼児食
かぶの原産地は、ヨーロッパ説と西アジア説があります。アブラナ科アブラナ属の越年草であり、別名にはカブラ,スズナなどがあります。とても歴史が古い野菜で、ヨーロッパでは紀元前から栽培されていたそうで、日本には弥生時代に中国から伝わってきました。現在では千葉,埼玉,青森,北海道,滋賀などで栽培されていて、4月~6月と12月~4月の時期に多く出回ります。かぶは根と葉で大きく違っていて、根の部分は淡色野菜になり、葉の部分は緑黄色野菜になります。購入の際は、丸々としていて皮が白くてツヤがあり、なめらかで瑞々しい物がオススメです。また、葉は濃い緑色で、茎には張りがある方が良いとされています。全体的に色が悪く張りがない物や、つけ根が変色している物は避けるようにしましょう。
かぶの栄養価
かぶの根の部分はカリウム,ビタミンC,食物繊維を含んでいて、葉の部分はβ―カロテン,ビタミンC,ビタミンE,カルシウム,鉄が豊富であり、他にビタミンB群,カリウム,食物繊維,葉酸などを含んでいます。以下に、具体的な栄養価を記載していきます。
○かぶ(100g当たり)
カロリー 20kcal
カリウム 280mg
カルシウム 24mg
鉄 0.3mg
ビタミンB1 0.03mg
ビタミンB2 0.03mg
ビタミンB6 008mg
葉酸 48μg
食物繊維 1.5g
かぶは保存方法が大切
かぶは離乳食の初期から食べさせることが可能な食材ですが、クタクタに柔らかくするためには煮る時間が長くかかってしまうので、少し食感が残っても大丈夫な中期頃から与えるのが良いでしょう。幼児食に移行する頃には、大人と同じものが食べられるようになるので、かぶ本来の美味しさを味わうことが出来るようになります。かぶを冷蔵庫で保存する際に気をつけることがあります。それはすぐに食べない時は、茎のつけ根で切り離し葉と根を分けておくことです。葉つきのまま保存すると、葉が根の水分を吸い取ってしまい瑞々しさが失われてしまうからです。正しい方法で保存し、美味しく頂きたいですね。
かぶとベーコンの炒め物のレシピ
〇材料
かぶ(葉,根) 60g
ベーコン 1枚
サラダ油 小さじ1
酒 小さじ1
鶏ガラスープの素 小さじ1/2
塩コショウ 少々
〇作り方
①かぶの葉は3cm幅に、根はいちょう切りにします。
②ベーコンは3cm幅に切ります。
③フライパンにサラダ油をひいて、かぶとベーコンを炒めます。
④酒を入れて蓋をして、蒸し焼きにします。
⑤鶏ガラスープの素,塩コショウで味を調えたら完成です。
かぶの根のいちょう切りは薄めに切った方が火の通りが早くなり、また子供が食べやすくなります。他にきのこ類などを加えると、より美味しく召し上がれます。
かぶのポトフのレシピ
〇材料
かぶ 30g
にんじん 15g
キャベツ 1~2枚
しめじ 15g
コンソメ(固形) 1/2個
塩コショウ 少々
〇作り方
①かぶ,にんじんは乱切りにします。
②キャベツはざく切りにします。
③しめじはほぐしておきます。
④鍋に、かぶ,にんじん,水,コンソメを入れて火にかけます。
⑤沸騰したら、キャベツ,しめじを加えて煮ます。
⑥全体的に火が通ったら、塩コショウで味を調えて完成です。
かぶは火が通ると煮崩れしやすいので、にんじんより大きめの乱切りにしましょう。子供の好みで、ウインナー,ベーコンなどを加えても美味しいです。
大根は煮物の取り分けレシピでおいしく
大根は冬にはお鍋やおでんなどの煮物にするとだし汁がしみこんで体もあたたまって美味しいですよね、夏にはおろして、冷たいめんなどの薬味にするとさっぱりと食べることができたり、調理の仕方でいろいろ楽しむことができる野菜です。秋から冬に収穫する秋冬大根が味もよく多く生産されていますが、春大根や夏大根の品種もあります。煮物や漬物、切り干大根などに使われます。
大根の栄養成分
根にはビタミンCが多く、消化を助けるジアスターゼや、焼き魚の焦げに含まれる発がん性物質を分解するオキシターゼが含まれています。葉の部分も、鉄、ビタミンB1、B2、A、C、カルシウムが豊富です。
大根の使い方、与え方
大根は離乳食初期のころから食べることができる野菜です。芯にちかい中央部分がやわらかいので、皮を厚くむいて、つかいましょう。
大根は葉の部分、葉に近い上の部分、真中の中央部分、先端の下の部分で、硬さ、辛みなどがちがうので、使い分けるといいでしょう。
◆大根の葉が手に入ることはなかなかないですが、手にはいったときは、栄養がたっぷりなので、ふりかけや、お味噌汁の具などに使いましょう。
◆葉に近い上の部分は大根のなかで一番甘い部分で、大根おろしや、サラダなど、生で食べるのに適しています。
◆中央部分は、水分を多く含み、辛みが少なく固い部分なので、煮物にすると、味がしみ込んでおいしいです。
◆先端の下の部分は、辛みが強く、繊維も多いので、お味噌汁の具や漬物にむいています。
スーパーでカットした大根を買うときは、作る料理にあわせて選ぶと良いです。
定番のブリ大根レシピ
ぶり大根は大根にもしっかり味がしみこんでおいしい煮物料理です。魚も一緒にたべることができ栄養もとれるので、大人からの取り分けレシピに便利です。通常はぶりのあらを使うと魚の出しもよくでておいしいのですが、今回はお子さんも食べやすい切り身を使います。
ぶり切り身 3切れ
大根 2/3本
水 400cc~
★酒 大さじ4
★砂糖 大さじ3
★醤油 大さじ3
★みりん大さじ1
しょうが 薄切り2枚
1 ぶりは1切れを2等分~3等分にする。大根は2㎝の輪切りにして、皮を厚めにむいて、半分に切る。
2 ぶりの霜降り。(魚の臭みをぬく作業です)氷水を用意する。ぶりが入る鍋にたっぷりの水、酒少量をいれお湯を沸かし、火をとめる。ぶりの切り身をいれ、表面が白っぽくなったら、すくいあげて、氷水にとる。血やぬめりがあれば、水で流し、とりだし、水気をふいておく。
3 大根の下ゆで。大根がかぶるぐらいの水(あれば米のとぎ汁)を鍋にいれて、竹くしが通るぐらいになるまでゆでる。
4 鍋に水としょうがの薄切り、★の調味料をいれて沸騰させる。火を止めて、2と3をくわえて落としぶたをして、煮汁が1/3になるまでことこと弱火でたいて、できあがり。
春に旬を迎える春キャベツを取り入れたおいしい食育レシピ
旬の食材を取り入れた幼児食は食育にもつながります。旬の食材は栄養価も高くその食材がもっともおいしい季節です。その季節に旬を迎える食材を、毎日の食卓にたっぷりに取り入れてあげましょう。今回は春に旬を迎える春キャベツを使ったおいしい食育レシピを紹介します。
柔らかく甘みが強い春キャベツ
春キャベツは葉がふんわりと柔らかく甘みが強いことが特徴です。火の通りも早いので幼児食にぴったりです。ビタミンCやビタミンU、ビタミンKやカリウムが豊富なので、幼児食に積極的に摂り入れましょう。特にビタミンCの含有量が豊富で、外側の葉にはたっぷり含まれています。外葉1枚にはレモン1個分相当のビタミンCが含まれています。ビタミンKは骨を丈夫にする働きや血を正常に止める機能を正常に保つ働きがあり、子供の成長にも欠かせない栄養素です。様々な栄養が摂れる春キャベツは、旬の時期にたっぷりといただきましょう。
春キャベツのおひたし
旬のおいしさをダイレクトに味わうなら、まずはおひたしからいただきましょう。おひたしは手軽に作ることができるので幼児食にも積極的に摂りたいメニューです。
・春キャベツ2枚
・塩ひとつまみ
・だし汁80ml
キャベツはよく洗っておきます。固い芯の部分はカットし、薄くカットしておきましょう。大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩をひとつまみ入れたらキャベツを茹で上げます。茹ですぎると風味や食感が悪くなってしまうので、2分ほどで茹で上げることがポイントです。茹で上がったらザルにあけ、流水にさらして粗熱を取ります。粗熱が取れたら食べやすい大きさに切り、きゅっと水気をしぼってお皿に盛り付けましょう。だし汁をキャベツの上からそっとかけたら完成です。大人はお好みで醤油をかけていただきましょう。
春キャベツのあっさりうどん
春キャベツはあっさりとしたうどんの具材にもぴったりです。野菜が苦手な子供でも、麺類と一緒になると食べられるケースも多いです。
・春キャベツ2枚
・うどん2玉
・だし汁800ml
・しめじ半パック
・鶏もも肉100g
・塩少々
・醤油少々
キャベツは食べやすい大きさに切り、しめじはいしづきを取ってほぐしておきます。たっぷりのお湯を沸かし、同じ鍋でうどんと野菜類を2分ほど下茹でしておきます。だし汁を沸かし、ひと口大に切った鶏肉を入れて加熱します。塩と醤油で味を調えたら、下茹でしたうどんと野菜を入れてひと煮立ちしたら完成です。薄味なのでつゆまで味わいましょう。
春キャベツと卵の炒め物
春キャベツは炒め物にもおすすめです。卵と炒めることで色鮮やかになり食欲も進みます。幼児でも食べやすいように、下茹でしてから炒めるのがポイントです。
・春キャベツ3枚
・卵2個
・砂糖ひとつまみ
・サラダ油少々
・塩コショウ少々
・お好みでにんにく半かけ
春キャベツは食べやすい大きさに切り、熱湯でさっと下茹でしておきます。卵を割りほぐし、砂糖を入れて撹拌します。サラダ油を入れ熱したフライパンに卵を流し入れ、スクランブルエッグを作っていったん取り出します。同じフライパンに下茹でしたキャベツを入れて、さっと炒めたら卵を戻して加熱しながら混ぜ合わせましょう。塩コショウで味をととのえたら完成です。にんにくを入れる場合は、スライスしたにんにくを炒めてからキャベツを炒めましょう。