料理の味付けに使う食塩は、一般的には岩塩や海塩(天日塩)から作られたものが多く販売されています。塩辛いものが好きな人は多いですが、塩分の摂り過ぎは高血圧などの生活習慣病の原因になるとされ、減塩を推進するような動きもあります。様々な病気のリスクを高めることになりますので要注意です。しかし、人間は汗や便、尿で塩分を排出するため、塩分は必要です。自分の一日の活動からどのくらいの塩分を取るべきか見直すと良いでしょう。幼児食ではいつから塩を使って良いのか、どのくらいの量を取って良いのか、減塩の方法などを解説します。
塩のカロリー&栄養成分
塩のカロリーは0kcal(参考:五訂日本食品標準成分表)です。ナトリウムやマグネシウム、カルシウムなどの栄養素が含まれています。
幼児食に塩を使う時の注意点や食べさせて良い年齢
離乳食では薄味が基本で、離乳食が始まってからしばらくの間は調味料での味付けはする必要がありません。離乳食を食べさせていると、味に変化をつけたくなってきますが、塩は本当に少量で赤ちゃんは満足します。離乳食中期(7カ月頃)から使用しても良いですが、大人の味覚では物足りないくらいの薄味にしましょう。離乳食では、食材そのものの味で美味しく感じるように工夫をしてあげることが大切です。
幼児食で塩を摂りすぎると
赤ちゃんはこれから成長をする段階で消化器官が未熟です。塩分の摂り過ぎは、特に腎臓に大きな負担を与えてしまいます。幼児食で味の濃いものを食べさせると将来の体に栄養を及ぼすこともあります。離乳食での塩分使用量は、7カ月以降に1日0.3~1gを目安にしましょう。少な過ぎると感じるくらいで良いのです。成人の場合は1日男性8g、女性7gの摂取量が目標値とされています(厚生労働省)。
幼児食で塩分を抑える方法
〇だしを利用
市販の出汁の素には塩分を含んでいるものが多く、手間はかかりますが、自宅で出汁をとることをおすすめします。もの足りない時は、野菜を使うと野菜からも味が出ます。ジャガイモや人参、たまねぎなどを使うと甘みがでて素材の味だけで赤ちゃんは満足します。トマトと玉ねぎを煮込みトマトソースを作っておくと便利です。野菜の甘みで味に変化をつける工夫をしてみましょう。
〇果物の酸味を利用
りんごやみかんなどの果物は、デザートだけではなく食事としても工夫次第で利用できます。サラダにみかんの果肉や果汁で味に変化をつけたり、サラダに刻んだリンゴを入れたりするとアクセントになります。酸味や食感で変化をつけると赤ちゃんは喜びます。
〇減塩・低塩の調味料
市販の醤油やケチャップなどの調味料は赤ちゃんには塩分が高いです。減塩の醤油や子供用のケチャップや焼きそばソース、お好みソースなどを使うと良いでしょう。大型の子供用品店やドラッグストアに赤ちゃん用の調味料が販売されています。
〇加工食品の塩分
市販のハムやベーコン、ソーセージなどは意外と塩分が高いです。使う量などを調節し塩分量を調節しましょう。
〇市販のベビーフード
最近では離乳食やおやつなど、市販されているものも塩分は控えめですが、自分で作った方がより塩分を控えめにすることができます。何より手作りが良いでしょう。ベビーフードの利用頻度も見直すべきです。